オルヘイウ・ベキ
8月 5, 2019
モルドバ共和国について
8月 5, 2019

世界最大の地下ワインセラー

 

1991年に独立した「モルドバ共和国」の名前を知っている人は多くいる。しかし、450万人の人口しかないこの国が、世界で7番目のワイン輸出国だと知らない人は多い。モルドバ共和国の主な産業はワイン醸造で、GDPにおけるワインのシェアは約25%。この国には5000年も前から存在するブドウ園は珍しくないが、ワイン好きの方にとって、もっとも興味深いのは、モルドバにある世界最大のワインセラーだろう。

 

クリコバ鉱山は、キシナウから北へ約15キロ離れた場所にあり、ここに世界最大のワインセラーがある。キシナウと周りの町の建設のために石灰岩を採掘し、空っぽになっていたクリコバ鉱山は、第二次世界大戦後、ワインセラーとして利用されるようになった。

 

鉱山の平均の深さは60~80m。気温が変更しないため、スパークリングワインの醸造に適している。現在、鉱山の長さは約100kmで、その3分の2がワインセラーだ。セラーの道はワインの名を冠しており、迷路のようになっているので、迷子にならないようにガイドが必要である。車に乗車して樽が並んでいる風景を見ることもできる。セラーはトラックまでも余裕で入れる広さで、信号機も設置されている。

 

共産主義の頃にはワインセラーは公人や著名人だけに公開されていた。ゲストブックには、ソビエト連邦の政治家であったブレジネフやゴルバチョフ、宇宙飛行士のガガーリン等の署名が残っている。世界の政治家の中でクリコバのゲストブックにサインしたのは中国の江沢民、フランスのシラク、ルーマニアのイリエスクとロシアのプーチンだ。

 

現在、壮大なセラーは誰でも見学できる。珍しい観光地に興味がある方にオススメ。ツアーにはドライブだけではなくワインの試飲と美味しい夕食も含まれている。その上、見学が終わった後、数本のコレクション・ワインを持ち帰ることができる。

 

ワインセラーの博物館にはモルドバ共和国の国立ワインコレクションもある。このコレクションは120万本ものワインボトルが並んでいる。コレクションの中の一番古いワインは1902年の「Jewish Easter Wine」で、ブランデーの中では同年の「Yan Bekher Liqueur」だ。ヘルマン・ゲーリングというドイツ軍人のワインのコレクションもクリコバにある。第二次世界大戦の頃、ゲーリング本人が個人のワインコレクションをクリコバに持ってきたためだ。

 

クリコバの近くにミレシュティイ・ミチというもう一つのワインセラーがある。ミレシュティイ・ミチ・セラーのワインコレクションは150万本あり、世界最大の高級ワインのコレクションとなっている。多くの専門家によるとミレシュティイ・ミチ・セラーはクリコバよりも大きいと言われている。

 

ワインに興味のない方も、このセラーの見学はオススメ!